これからの住まいのキーワードは「時短」!?
住まいの「付加価値」について考える!
住宅広告にはキャッチコピーがつけられます。
これは、各メーカーが多額の費用を費やして行ったマーケティングにより
世の中のニーズを汲み取ったもので、お客様の注目を集めることが目的です。
10年位前は、「デザイナー住宅」「超低価格住宅」。
数年前から良くみられるのが、「高断熱高気密住宅」「ZEH住宅」。
「付加価値を付ける為」「他社との差別化を図る為」に、各社切磋琢磨してきた結果、年々住宅のレベルが上がってきた背景があります。
温熱環境も重視しながら、デザインも良く「安かろう悪かろう」では無い、適切な工事費に見合った家を求めるお客様が増えていると
某ハウスメーカー営業の知人が話していました。
この流れは、建築に携わる者としては嬉しい流れです。
本当に良いものだけが残り、悪いものは淘汰される時代に突入しています。
今後、住宅設計を生業とする事業者は
「今後少なくなる住宅案件を、既存のハウスメーカーが取り合う」という
「住宅戦国時代」を生きていかなければなりません。
今回は、「住宅戦国時代」を生き抜く方法を考える一つとして
お客様の新しい価値となる「キーワード」を考えてみます。
新しい価値(=キーワード)は「時短」
新しいキーワードは「時短」であると考えています。
これは「家事に費やす時間を短くする設計」ということです。
共働きが一般的となり、自分の時間が確保しにくい状況があります。
「働き方改革」や「副業容認」などの時代的な背景もあり、
より時間に対する価値の認識が高まってきています。
「デザイン」+「温熱環境」+「時短」
がこれからの価値となると予想します。
その証拠に 「時短」をキーワードとした家電メーカーのコマーシャルが
最近多いと感じませんか?
これはパナソニックの「共働きの家族の日常を舞台としたコメーシャル」です。
この家族構成が一番多いでしょう。
「家事を家電とシェアする」というキャッチフレーズが特徴です。
家電が一通り揃っている昨今では、そうそう家電を買い替えません。
家電や家具を買い換えるタイミングは決まっています。
① 今まで使っていたものが壊れた時
② 引っ越しや、家を建てる時
この2つのタイミングが大半を占めます。
私達設計者が家を計画する段階で提案したら
非常に喜ばれるでしょう。
高い温熱環境は標準となる将来
今後、温熱環境の標準レベルは底上げされる流れとなります。
これは、住宅着工数No1である「一条工務店」のスペックからわかるように
多くのお客様が求めていることが立証されたからです。
もしかすると、温熱環境を備えていない住宅は
お客様の選定候補にならない可能性もあります。
人の意識変化の特性
人の意識変化には、「現在最悪の状況に意識が集中する」という特徴があります。
生活レベルが向上するに従って、求めるものも変化します。
「雨風を凌ぐ安全な住宅」
↓
「他と違うデザインの良いデザインを選ぶ」
↓
「暑い寒いの少ない家に住む。光熱費の安い家を選ぶ」
というように、
「ある水準が普及すると次の水準に移る」
ということが、これまでの建築業界の流れから理解することができます。
今後の価値を予想して準備しておくことは、
他社との差別化に繋がり間違いなく武器となります。
「時短」を実現する方法(案)
時短を実現する設備(案)
時短を実現する設備として、
お施主様におススメすると喜ばれそうな設備を紹介します。
いまや機械と家事をシェアすることは一般的な流れです。
1・ガス乾燥機
洗濯物を干す・取り込む手間は、以外と家事の負担になっているようです。
天気を気にしなければならないし、梅雨時の部屋干しは「匂いやカビ」も気になります。
それを解決するのが「ガス乾燥機」です。
電気乾燥機よりも「よりカラっと」「より早く」仕上げることができます。
プロパンガスを使用しているエリアであれば、
ガス代金を抑える方法として、契約変更を勧めてあげるのも貴重な提案です。
↓ 茨城県版の記事ですが、参考になるはずです。
2・食洗器
食器洗いの時間を小さくすることができます。
数万円のUPで導入できるので60cm幅がおススメらしいです。
工務店さんによって価格がかわるので、確認してみて下さい。
3・自動お掃除ロボット(ルンバ)
【Amazon.co.jp限定】アイロボット ルンバ642 複数床面対応 自動充電 ロボット掃除機 R642060
- 出版社/メーカー: iRobot (アイロボット)
- メディア: ホーム&キッチン
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自動お掃除ロボットの代名詞ともいえるルンバです。
ルンバ以外にもお掃除ロボットは発売されています。
窓掃除用のロボットもあります。
吹き抜け上部の窓掃除に便利そうです。
時短を実現する間取り
家事導線に考慮した設計がより注目されると予想します。
これは、大手ハウスメーカーよりも地域のビルダーさんや設計事務所に有利な分野でしょう。
今後の動きを視野に入れて、社内に「間取りのスペシャリスト」的な技術者を育てておくのも良いかも知れません。
宅配ボックスが最近アツイ!
「宅配ボックス」が最近アツイ!との情報を得ました。
マンションではお馴染みの設備ですが、最近戸建住宅でも設置する方が増えているようですね。
再配達の手間が無くなるから、かなり便利かもね。
今度お客様に提案してみよう!
さいごに
以上が、これからの住宅の価値(=キーワード)が「時短」であると考える理由です。
「家事に費やす時間を減らし 家族の時間を増やす!」
これからの世の中にマッチしたキーワードだと考えています。
一番大切なことは、
「お客様にとって良いものはなにか?」
「お客様を幸せにする建物はなにか?」
を常に考え、それを提供することであることです。
時代がどんなに変わろうとも、建築士にとっては普遍的なテーマです。
住宅戦国時代を生き抜く為、一緒に頑張りましょう!!
これからも情報を発信していきます。
★☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人 「まるたか」
↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。
★「職人」から「建築士」へ 異色の経歴を持つ建築士
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設
退職〜開業までの記録を綴った「起業の記録シリーズ」 を公開中。
「まるたかのブログ」にて実務以外の情報を発信中。
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