住宅に省エネが必須な理由。
前回、「耐震等級」が必須でるある理由について紹介しました。
もう一つ、住宅に欠かせないことがあります。
それは「省エネルギー性能」です。
省エネルギー性能とは?
「省エネルギー性能」とは様々な表現がありますが、
要は住宅が消費するエネルギー量を表す性能です。
自動車の燃費をイメージして考えて頂けると分かり易いと思います。
「断熱性能」「気密性能」「エアコンなどの機械の効率」など、多くの要素がありますが、どれか一つが優れていても全体として性能を確保することはできません。
多くの論評がありますが、
省エネルギー性能の良い家に住むメリットは、
「光熱費が安くなる」
「暮らす方の健康に繋がる」
という2点に尽きると考えます。
1|光熱費が安くなる
光熱費が安く済むということは、生活コストが下がることを意味します。
性能が良い家の方が工事費は高いですが、快適に過ごせながら安い光熱費で暮らし続けることが可能です。
一つ注意しなければならないことは、
性能の悪い家の場合、計画時には見えない出費があるということです。
それは「冷暖房機器の更新料」です。
暖房負荷にによる「イニシャルコスト」「ランニングコスト」の比較
断熱性能によって、どの程度費用が変わるかの試算表です。
「40kwh/年」と「80kwh/年」で、比較をして見ました。
試算によると「イニシャルコスト」「ランニングコスト」合わせて
「270万円」の差がでることが分かります。
エアコンはいずれ必ず壊れます。
更新のコストも考慮し、台数は極力が少ないほうがお得です。
これが「本当はエコハウスの方が安い!!」と言われる理由の一つです!
性能が悪い家の場合、毎月の光熱費がかかる上、
暖冷房機器の更新代など計画時には見えない費用が必要です。
毎月の浮いた大切なお金を、
家族旅行とか、
夫婦の記念日の為に使ったり、
子供の教育代に使った方が私達は幸せな人生を暮らせると思うのです。
たくさん光熱費を使って喜ぶのは、東京電力やガス屋さん等の業者さんだけです。
これから家を建てる方には、自分達が幸せに暮らせる家を選んで頂きたいです。
2|暮らす方の健康に繋がる
光熱費の他に、「暮らす方の健康に繋がる点」も外せないポイントです。
皆様、下の事実をご存知でしょうか?
家庭内の事故死亡者数は交通事故の3倍!
全日本交通安全協会によれば、
交通事故死亡者数は、2015年には4,113人と公開されています。
家庭内での死亡者数は、15,000人です。
家庭内の死亡者の方が3倍も多いのです。
多くの死亡事故の原因は、家の中の温度差によるものです。
例えば、冬の深夜にトイレに行こうと布団から出たとします。
寝具内:28℃~33℃
寝室や廊下:10℃
トイレ:8℃
寝具内とトイレで約20℃もの急激な温度差となります。
性能の悪い家の場合、家中のいたるところで
このような温度差が生じています。
急激な温度変化によって、急激な血圧の変動が大きな負担となり心筋梗塞や脳卒中などの原因になると考えられています。
つまり、
温度変化の少ない性能の良い家 = 死亡リスクを軽減する家
と言えるのです。
温度ともに湿度も一定に
温度が一定になるということは、湿度も安定します。
下の図は、相対湿度に対する「アレルギー物質」「ダニ」「カビ」などの健康に害のある物質の放出量を示した図です。
室内が高く温になると、湿度が上がり放出量が増えます。
逆に、室温が低くなり湿度が下がると、喉風邪やウイルスの危険性が増えます。
これらのことから、
「温熱環境が良い家 = 家族が健康になる家」
といえるのです。
病院の治療代も減るとしたら・・・。
もう迷う必要はありませんよね。
これから家を建てる家に、「省エネ性能」は必須です。
さいごに
これから住宅を建てる家には、省エネ性能は必須です。
住宅は大きな買い物です。
ご家族が健康的で幸せに暮らすことが、一番の目的だと目的だと思います。
決して焦らずに、納得できる家づくりをして下さい。
次回も宜しくお願いします。
★☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人 「まるたか」
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★「職人」から「建築士」へ 異色の経歴を持つ建築士
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設
退職〜開業までの記録を綴った「起業の記録シリーズ」 を公開中。
「まるたかのブログ」にて実務以外の情報を発信中。
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