3Dモデリングソフト『Madotic ADー1』からUnrealEngine への取り込みに挑戦した記録です。
Madric ADー1とは
Madsic(マドリック)とは、
株式会社シーピーユーから発売されている住宅に特化した3DCADです。
AD-1は、一つ前のモデルです。
現行は「Madric A's」です。
Madricの特徴
長所
マドリックの特徴は、モデリングがスピーディーにできるところです。
他のモデリングソフトと比べて良いところは
・操作性が良い
・操作が簡単(新入社員でもいきなり使えてます。)
・キッチンやトイレのモデルが豊富。選んで置くだけ。
・サッシや建具も選んで置くだけ。
・実際の材料がテクスチャーにある
・最新の材料テクスチャーや什器のテクスチャーがアップデートされる
などが挙げられます。
私も日々の業務で使用していますが、本当にスピディーにできます。
これは、ソフトの設計コンセプトらしいのですが、
ソフトの設計コンセプト
営業担当の方にお話しを伺ったところ、
工務店のPCにそこまで触れていない方にも操作ができるようにすることが
設計のコンセプトのようです。
モデル立上げのスピード
モデル立上げのスピードを比較すると、
「VectorWorks」 や 「3DSMAX」 などのソフトよりも、
約半分の時間で立ち上げることができます。
(木造の場合です。RCや住宅以外の複雑な建物へも対応できますが、木造に特化している分自由度は劣ります。複雑な建物の場合、VectorWorksや3DSMAXの方が早いです。) 私の主観ですが・・。
マドリックの「モデリングの速さ」と、
UnrealEngineの「綺麗さ。アニメーションのし易さ」
「それぞれの長所を合わせることができるのか?」
それが検証の目的です。
Unreal Engineとは??
UE4とは、「アンリアル・エンジン」と言い、エピック・ゲームズ社が開発した「ゲームエンジン」です。ゲームに必要な土台と、ゲーム作成ツールが入ったソフトウェアです。
UE4(Unreal engine 4) Tech Summit レポートその1 VRの可能性を考える - 建築士 まるたかのブログ .com
どんなことができるかは、動画を見て頂ければ一目瞭然です。
Unreal Engine 4 "Infiltrator" Demo
すごくないですか?
映画のようです。このような3D世界をつくれるソフトがアンリアル・エンジンです。
アンリアル・エンジンの特徴は、リアルタイムレンダリングによって描画されている点です。
逆にリアルタイムで計算しない描画は、プレレンダリングと言います。前もって計算して描画する方式です。
どちらも美しい画像が作成できます。しかし、ゲームの場合、自由に動き回ることができるのでリアルタイム計算が必須となります。
このリアルさから、ゲーム以外の訓練用のシミュレーションや、建築ビジュアルなどでも利用され始めています。
アンリアル・エンジンをきっかけに今後さらにVR・AR技術普及すると、私は考えています。
これを建築ビジュアライゼーションに応用する取り組みもされています。
↓↓実際の例です。
ただのウォークスルーだけでなく、
・太陽のシミュレーション
・照明のON-OFF
・ドアの開閉モーション
・材料の切替モーション
などを付加機能を、美しいレンダリングのまま表現することが可能です。
↓↓ 参考動画 ↓↓
表現の幅が格段に上がります。
これは、使うしかないです!!
マドリックからエクスポート
マドリックからUnrealEngineへは直接移行できません。
まずは、3dsデータ(スケッチアップ形式)へエクスポートします。
スケッチアップへインポート
書き出した3dsデータをインポートします。
ここから、FBXデータへ書き出します。
UnrealEngineへインポート
FBXデータをUnrealEngineへインポートします。
インポート成功!!
検証1【失敗例】
スケッチアップからエクスポートしたFBXをそのままインポート
インポートできたけど、
モデルが大きすぎる!座標がめちゃくちゃ!
これでは使い物になりません。
モデル全体をインポートさせたものを、
一つ一つに分けてみました。
検証2【成功例】
・スケッチアップでサイズ・基点を調整
・UnrealEngineでテクスチャー調整
・調整後のデータをインポート
・インポートするデータは、キッチンと冷蔵庫
スケッチアップで調整
まずは、キッチンをスケッチアップでインポートします。
ここで行うことは、
基点の調整
サイズの調整
これが完了したら、FBXデータへエクスポートします。
Unreal Engineでの調整
インポートができました。
サイズ・基点ともに問題なさそうです。
つづいて、テクスチャーをのせてみます。
ありゃ??
テクスチャーをのせるだけですと、模様が表現されていません。
テクスチャー縮尺の調整をしてみます。
テクスチャー縮尺の調整
↓↓ テクスチャーの縮尺の調整方法はこちらです。
テクスチャーの縮尺を調整したものがこちらです。↓↓
うまくできました。
同じ要領で冷蔵庫のモデルも作成します。
調整したデータを配置
成功しました!!
キッチンと冷蔵庫がばっちり入りました。
理想通りの仕上がりです。
まとめ
Madric(マドリック)から、UnrealEngineの移行は可能です。
マドリックの「モデリングの速さ」と、
UnrealEngineの「綺麗さ。アニメーションのし易さ」
お互いの長所を組み合わせることで、格段に作業が早くなりました。
Madricユーザーの皆様、是非試してみて下さい!!
★☆☆
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
「まるたか」についてはこちらをご覧下さい。
★☆☆☆☆☆☆☆☆彡
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この記事を書いた人 「まるたか」
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★「職人」から「建築士」へ 異色の経歴を持つ建築士
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設
退職〜開業までの記録を綴った「起業の記録シリーズ」 を公開中。
「まるたかのブログ」にて実務以外の情報を発信中。
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