この記事で考えたいことは、
「価値」とは何か?
についてです。
お金 = 価値
とは言い切れませんが、
今回はお金と価値をイコールとして考えてみます。
年金受給年齢が75歳とすることが検討されるなど、私達の労働環境は大きく変わりそうです。
*【もう無茶苦茶】「年金開始、75歳まで拡大も … 受給額1・8倍に」
— Hiroshi Matsuura (@HiroshiMatsuur2) August 14, 2019
… 8月12日付の読売新聞より。
これでは、高齢者の半数はただ年金資金を納めただけで一銭ももらえずに亡くなる。
そももそ、定年後に何千万円もの貯金がある裕福な家庭が日本にどれだけあるのか? pic.twitter.com/ZQb5xsNppG
こんな時代だからこそ、「生き方」とか「仕事の本質」を考える必要があると考えます。
業界でみられる報酬の逆転現象?
この報酬っておかしくない?
と 思われる現象がみられます。
まずは、世界の傾向をみてみましょう。
世界規模でみられる逆転現象
下の表は、世界の時価総額ランキングの一覧です。
平成元年と平成30年の時価総額ランキングですが、
いずれも「生活必需品」を扱う企業よりも、
「銀行」や「IT」系といった企業が目立ちます。
特に平成30年度では、”SNS”や”サービス系”の企業がみられます。
これって、
「生活必需品」よりも「生活必需品以外」の方が価値があると判断されていることだと思います。
個人的には、「生活必需品を扱う企業」の方が価値があると思うのですが・・。
建築業でみられる報酬の逆転?
このような逆転現象は設計業界でもいられます。
建築士資格ホルダーの中でも、
「建物を設計する」よりも「設計以外の仕事」の方が報酬が高いという話を最近聞くようになりました。
本来であれば、
何もない土地に、無から建物を創り出す職種の方が価値があると思います。
(建築設計って、まさに魔法使いのようです!)
でも、
「営業 代行業」
→設計案件を紹介し、報酬を得る職種
「コンサル業」
→建築建設までに必要な業種を手配し、マネジメントに特化した職種(※実務は行わない)
「CADオペ」
→メーカーや建設会社の施工図や製作図を作成する職種
「確認申請 代願」
→確認申請のうち、申請のみを代行する職種
「広報運営 代行」
→企業のSNS・ブログ等のIT系広報活動を代行する職種
等など
の設計を取り巻く職種(これまでは下請け色が強い仕事)の方が、「時給ベース」で考えると報酬が高い傾向があります。
一昔前であれば、考えられなかったことでしょう。
「価値=お金」という”指標”は、移ろい易いものであることが分かります。
”価値”とはなんでしょうか?
これは、人それぞれ考え方が違いますし、世代によっても大きく異なります。
世代間の価値観の違い
70代以上|食べ物
例えば、
70歳代以上の方の場合、
「食べ物」
が第一優先だそうです。
これは、食料が満足に手に入らなかった幼少時代の経験が起因しているといわれています。
40〜60代|金銭
40~60歳代 になると、
「お金」
が第一優先となる傾向があるそうです。
この背景は、高度成長時代を生きた背景が起因していると言われます。
それを象徴するものとして、
「24時間働けますか?」とか、「企業戦士」といった言葉は、この頃生まれました。
20~30代|承認
20~30歳代は、
「承認」
だそうです。
生まれた時から、十分な”物”や”食料”が溢れていた世代にとっては、自分が承認されることに価値を置く傾向があるようです。
このように、時代背景・環境によっても「価値の指標」は大きく変わります。
結論|私達はもっと楽に生きたほうが良い!!
私達日本人は、「協調性」「同調性」が強い国民性だそうです。
これは、”長所”でもあり”短所”でもあると考えます。
みんな”村八分”が怖い?
ワイドショーでよくみられますが、
「みんなが叩くとみんなで叩く傾向」は、日本人の恐ろさを象徴していると思います。
「人と違うことをすると叩く」という構図はしばしば見られます。
でもこれって、TVの中だけじゃなくて、職場等の実社会でも起きています。
「常識」とか「あたりまえ」とか「〇〇べき」っていう考え方を変えるだけで、私達はもっと楽に生きれるはずです。
もし、今の生活に悩んでいる方がいたら、少しだけでも考えて頂ければ幸いです。
世の中には、よく考えるとおかしくない?
っていうことが溢れています。
「これってどうなん?」って思うこと
その1|長時間労働は悪?
ここ2・3年で「働き方改革」という言葉が良く使われるようになりました。
つい20年位前は、長時間労働が当たり前でしたし、今でもそのような働き方をしている方はいます。
長時間労働を強いると「ブラック企業」というレッテルを貼られ、社会的な制裁を受けます。
でも、”働き方”ってなんでしょうか?
仕事が大好きな人もいれば、プライベートを大切にしたい人、価値観は人それぞれです。
それを、同じ尺度で測ろうとすることは、
言葉を変えただけで、同じように私達を縛っていると感じます。
その2|”生きがい”があった方が幸せって本当?
「仕事」ばかりの人生はつまらない。
「趣味」が無い人生はつまらない。
「家族」が一番大切。
”生きがい”や”生きる意味”なんてものは、人それぞれです。
他人に左右されるものではありません。
でも、「働き方改革」に合わせて、なんとなく決まった方向性に誘導されている感が否めません。
その3|職業のステータス・プライド
価値が移り変わる現代にとって、現状のステータスやプライドとかって重要視しても仕方が無いと判断できます。
設計業界でいうと、
「自分の設計をできない設計者は落ちぶれ者(邪道)」
という風潮があるように感じます。
これは、私が独立して一番感じることです。
世の中は仕事で溢れている
独立して気づいたことですが、
「世の中には仕事が溢れている」
ということです。
”王道”とは外れますが、
視点を変えると建築士の職能を活かせる場(仕事)はたくさんあるようです。
冒頭で書いたように、
報酬の逆転現象が起きている昨今において、「王道(常識)」に固執するべきでしょうか?
悩ましいところです。
さいごに
私達はもっと楽に生きることができるはずです。
私達は、「常識」や「〇〇べき」に捕らわれて、自ら選択肢を狭めていたのかも知れません。
こんな時代だからこそ、「生き方」とか「仕事の本質」を見つめ直す時なのかもしれません。
「考えて行動すること」が大切だと思います。
私達が”ものごとを考えないことが都合が良い”とする方々がいるのが現実です。
そして、知らない間に「社会システム」が作られています。
「社会の仕組み」や「歴史」を学び、
自分がどのように生きていくかを問われている時代なのだと私は考えています。
もし、今の生活に悩んでいる方がいたら、少しだけでも考えるきっかけになれば幸いです。
★☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人 「まるたか」
↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。
★「職人」から「建築士」へ 異色の経歴を持つ建築士
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務については、『ARCHITECTURE ARCHIVE 〜建築 知のインフラ~』にて情報発信中。
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